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News&Topics 生物部(Wild Life) 第46回全国高等学校総合文化祭自然科学部門 文化庁長官賞を受賞!

第46回全国高等学校総合文化祭の自然科学部門において、本校生物部の松本敬君(高2)と栗原萌花さん(高2)が発表した「高尾山におけるムササビの分布と環境要因」の研究が『文化庁長官賞』を受賞しました。

◼️全国から精鋭集う

文化庁などが主催する全国高等学校総合文化祭は、今年は東京都での開催となりました。全国で予選を勝ち抜いた都道府県の代表校が23部門を競う「文化部のインターハイ」とされ、総合開会式には秋篠宮ご夫妻と悠仁さまも出席されました。本校は昨年11月に行われた自然科学部門生物分野の東京都予選で最優秀賞を受賞。8月2日〜4日、東京都代表として新宿区と文京区の会場で開かれた同部門のポスター発表に出場しました。

◼️基礎研究で大きな成果

本校の研究は、高尾山全山におけるムササビの分布を12年半にわたる調査から初めて明らかにするとともに、ムササビの環境選択(どんな環境を好んで棲息しているのか)を検証したものです。近々10回の調査だけでも動員した部員はのべ230人、総歩行距離は1234kmにのぼり、収集した圧倒的なデータ量は審査員を唸らせました。さらに調査結果をもとにメッシュ解析を行い、ムササビの分布域はモミ−シキミ群集という植生と約81%一致すること、標高とは関係性がないこと、高木の分布と約80%一致することを突き止めました。これによりムササビとその環境の保全につながる基礎研究において大きな成果をあげました。

◼️論文やポスター、審査は厳正

大会では事前に提出した論文のほか、初日にポスター発表と質疑応答(各4分ずつの計8分間)、2日目には4分間の質疑応答による審査が行われ、短時間でいかにわかりやすく研究の成果を伝えるかが焦点となりました。また見やすさ、伝わりやすさ、デザイン美を追究したポスターは高い評価を受けました。各都道府県で予選を勝ち抜いた高校だけが参加できる大会というだけあってハイレベルな争いとなりましたが見事に競り勝ち、文化庁長官賞を獲得することができました。

◼️尽きぬ探究心、続く挑戦

受賞した松本君は「全山調査は運動部さながらの運動量を要し、生物部員の努力のたまものだった。今後は、植林地の史料を調べたり、教養総合Ⅰで学習しているGIS(地理情報システム)の活用によるデジタル解析を行ったりと、文理を融合して深掘りしていきたい」と語り、栗原さんは「今回は発表時間が短い分、何を取捨選択すべきかに悩まされましたが、発表中相槌も見られ、しっかりと伝えることができて良かったです。

今後は高尾山以外の生息地ではムササビの保全を高尾山と同じように行っていいのか、様々な比較を行って調査したいです」と述べました。本校生物部の挑戦は今後も続き、新たな発見が期待できそうです。

発表ブースにて(左:松本くん 右:栗原さん)
審査中 
文化庁長官賞の賞状、盾、メダルをいただく(顧問の岡崎先生と)