高校生ただ一人、哺乳類学会で研究者に囲まれ見事な発表
9月8日に沖縄県・琉球大学にて日本哺乳類学会2023年度大会が開催されました。
高校3年(生物部)の小笠原鈴奈さんが「ムササビの生息地環境と糞中コルチゾール代謝産物濃度の関係」という題でポスター発表に参加しました。
本大会では、高校生部門がなく、発表者のなかで唯一の高校生でした。
大学教員、研究員、大学院生等に囲まれながら、見事に発表しました。
セッションでは、日本哺乳類学会理事長 押田先生(帯広畜産大学教授)を始め、様々な大学の先生方、研究所の方々に指摘・助言をいただきました。
附属中学校から生物部に所属していた小笠原さんは、週末には高尾山や青梅の山を訪れ、ムササビの観察を行ってきました。ムササビの生息数が減っていることを知り、生息地環境とストレスに関係があるのではないかと考え、本研究が始まりました。生物部員の協力とともに、生息地の選定、生息地環境の分析を進めるフィールド調査の一方で、日本獣医生命科学大学講師の嶌本先生のご指導の下、採集した糞からストレスと相関関係が知られるコルチゾール代謝産物の測定を行いました。生息地環境の開発のあり方を考える上で重要な研究となりました。
今年度で卒業を迎える小笠原さんですが、大学で研究を発展させるとともに、後輩たちも続いてくれることを願っています。