教養総合 グローバル News&Topics 12/13 <高3Project in English> 英語による科学研究発表会参加(茨城県立緑岡高等学校 主催)
茨城県立緑岡高等学校は毎年12月に「英語による科学研究発表会」を開催しており、2025年度は第11回目となります。今年も本校からは高校3年生7名が参加しました。
対面での発表の経験を通して、研究内容の深化や、また同世代の人が様々な研究を互いに発表し合うことによる意欲向上、そして英語によるプレゼンテーション力について自信を持つ様子が見受けられました。
今年は、前日にあたる12/12に大洗原子力研究所にも訪れ、最先端の技術にも触れることができました。
・12/12 大洗原子力研究所 視察 写真




・12/13 発表会の様子 写真










<大洗原子力研究所視察についての生徒の感想>
・この放射線が関わる原子力について間近から触れられる貴重な機会をいただき、充実した訪問時間となった。放射性廃棄物の処理の流れについて、それをマトリョーシカ状の缶に厳重に管理していること、また処理する部屋も放射線を漏らさないようにステンレスに覆われていること等が印象強く、実際に部屋の中に入れたことも貴重な経験だった。
・ほんとに貴重な経験をさせて頂きすごい感謝してます!廃棄物の処理とか実際にアームを動かすところなど見れてとても面白かったです。水素の発生も高温ガス炉を使ってできることなど、今までにはない新しい方法を生み出していて、これからの環境問題や色んな世界的な問題にも取り組めてすごく興味を持ちました。黒鉛の皿の氷がすぐ溶けた演示実験もすごく面白くて、科学的なことだけじゃなくて日常生活でも活用できたらいいなと思いました。
・大洗原子力研究所の見学、ありがとうございました。原子力については核反応や放射線廃棄物処理に興味があり調べたことはありましたが、研究中のものに触れられてとても興味深かったです。研究施設内を見学し、リアルな雰囲気を味わえただけでなく、疑問に思ったこともその場で質問でき、丁寧にお答えいただけて楽しかったです。学校で学んだことが応用されている現実を見ることができてよかったです。
・貴重な話を聞けてとてもいい機会でした。放射性廃棄物のガラスひとつとっても、鉛でガラスを強化していてすごかったです。高温ガス高炉では、氷が溶ける実験を少し見せてもらい、お皿が冷たくてとても興味深かったです。
・原子力研究所という、昨今のエネルギー問題の中で鍵となってくるような研究所を見学させていただいた事は、貴重な経験になりました。知らない新技術が沢山出てきてとても学びになりました。特に発電だけでなく水素を生産するという発想にびっくりして、頭良いなと思いました。日本もやればできるんだなと感じました。
・今まで、教科書や報道で「放射性廃棄物の処理」「安全基準」といった言葉を目にしても、立体感をつかめず、どこか遠い話のように感じていた。
しかし、実際の施設を前にすると、その規模の大きさや手順の厳密さに圧倒された。廃棄物を扱う多重構造の設備や、万一に備え厳しい条件下で行われた安全性試験のご説明には、記述や伝聞では捉えきれないリアルな迫力が確かにあった。
また、見学した水素製造試験装置が「これでも小規模である」と伺い、技術の発展に投入されるリソースの大きさにも驚かされた。
さらに、現場に携わる方々が専門領域について生き生きとお話しされる姿からは、ご自身の仕事への情熱と誇りが感じられた。
今回の見学を通して、これまで平面的に受け取ってきた原子力に関わる情報を、規模や仕組み、注がれる時間や労力、携わる人々の思いとともに捉え直すことができたと思う。貴重な機会をいただけたことに感謝したい。
<発表会で発表した生徒の感想>
・学校外の研究者や大学関係者の方々に発表を聞いてもらい、アドバイスをもらえる貴重な機会でした。2分間のプレゼンテーションは緊張で失敗しましたが、後半のポスター発表では自分の研究を伝えることができ、達成感と自信を得ました。また、友達との泊まり込みの研究旅行というのも楽しかったです。
・とても楽しかったです。最初のショートプレゼンテーションは緊張しましたが、大勢の知らない人の前で話すという良い経験になりました。ポスター発表では、似ている研究内容の人が数人見にきてくれたので、お互いの研究内容を教え合い、より知識を深めることができました。他校の先生方や大学の教授からもコメントやアドバイスをいただいたので、今後の研究の参考にしたいなと思います。
・最初は緊張して、ステージの上での発表など上手くできなかったけど、ポスターセッションでは回数を重ねていくうちに緊張もほぐれて、ちゃんとオーディエンスの方と会話をするような感じでできたのでよかったです。色んな学校の先生や、生徒さんたちがアドバイスをたくさんくれたり今まで得られなかった視点での疑問などを投げかけてくれたので、今後の研究にも活かそうと思いました。
・ポスター発表では何度も発表していくうちにどうしたら聞いてる人に分かりやすく伝えられるかが掴めてきて、どんどん良い発表になったと思いました。大人数の前での発表は少し緊張したけど、すごくいい経験になったし、楽しかったです。この研究旅行を通して、よりみんなや先生方と仲良くなれた気がして嬉しかったです👍🏻
・今回の発表会では英語にて自分の研究について話させてもらいましたが、緊張しすぎてあまり内容が振るわなかったのが痛出でありました。しかしながら、II回のポスター発表にて、相手に伝えようとする気持ちこそが1番大事であることに気づきかけ、コツを掴めたような気がしました。英語力ははっきり言って最低ランクでしたが、相手と話す様な形で積極的にコミュニケーションを取ることで伝えることが出来たような気がします。PIEにおいてenergyが評価基準に入っているのにも納得ですね。
・午前中のショートプレゼンテーションでは壇上に立った瞬間の緊張はありましたが思い通りの発表ができ、英語で発表する貴重な経験を得ることができました。
ポスターセッションでは、1番最初の発表では頻繁に詰まることもありましたが、発表を重ねるにつれ慣れていき気楽に発表できました。色んな人に「面白い!!」と言われたのが嬉しかったです。まだ即興の英語に詰まる課題も見つかりました。今日の1日を通して英語を使って発表する有意義かつ貴重な時間を過ごすことができました。
・発表技術への学びもさることながら、自分の研究や発表への向き合い方を見直すよい機会になりました。
ポスター発表では、初めのうちは説明の流れに詰まることも多くありましたが、回数を重ねるうちに、どこを丁寧に伝え、どこを簡潔に済ませるかを意識して進められるようになりました。また、質問が集中しやすい箇所が見えてきたことで、自分の研究の伝わりにくい点、あるいは関心を持たれやすい点を捉え直し、今後の研究や発表に向けて手がかりを得ることができたと感じます。
一方、ステージ上での口頭発表では、強い緊張から言葉が出なくなり、思うように話すことができませんでした。しかしその経験によって、準備の仕方や発表への向き合い方の改善点に気づくことができました。
具体的には、口頭・ポスター発表の両方を通して、用意した原稿を丸ごと覚えるよりも、話の全体像を頭の中に地図のように描き、いくつかの経由点を押さえておくことがより重要であると感じました。細かい言い回しをその場で選び直せるようにしておくと、途中で言葉に詰まっても、別の道から説明を続けられるのだと思います。そのためにも、同じ内容を複数の表現で説明できるよう、日頃から自分の力で言葉を紡ぐ練習を積んでいく必要があると強く感じさせられました。
さらに、他の方々がご自身の研究について生き生きと話している姿にも、大きな刺激を受けました。結果が思うように出ないことから、研究への向き合い方が後ろ向きになってしまうこともありましたが、今回の発表会を通して、研究や発表は本来とても楽しいものであると改めて感じることができました。ポスター発表での質疑応答を通した交流も非常に楽しく、研究活動やその発表が、考えを人と共有しながら深めていく前向きな営みなのだと実感しました。
今回の経験や得た学びを糧とし、次の機会には、内容の軸を意識しながら、自分の言葉で柔軟に説明できる発表を目指していきたいと思います。
◆ 茨城県立緑岡高等学校 SSH事業ページ
https://www.midorioka-h.ibk.ed.jp/?page_id=322
◆ 大洗原子力研究所
https://www.jaea.go.jp/04/o-arai/