2020年度新入生諸君に向けて(校長メッセージ)
2020年度新入生諸君に向けて
中央大学附属中学校高等学校校長 木川 裕一郎
新入生の皆さん、中央大学附属中学校および高等学校へのご入学おめでとうございます。校長の私を含め、本校のすべての教職員は皆さんの入学を心から歓迎しています。
ただ、新コロナウィルス感染症の蔓延が原因で、諸君のために、桜の舞い散るこの春らしい時期に予定どおりに入学式を挙行してあげられなかったことは、とても残念です。また、5月の大型連休明けまで登校ができないため、この間の生徒間の交流やクラブ活動ができなくなり、皆さんは悲しい思いをしていることでしょう。私や本校のすべての教員や上級生たちの思いも同じです。しかし、本校は、感染拡大の危険が現実化しつつあるこの時期に、その危険を最小限にする方策を採用することが、公共教育機関の責務であるとの認識を前提に、早期に教育機関としての機能を回復するのに不可欠な個々の措置を実施していくことを決断しました。この苦渋の決断につき、生徒の諸君および保護者の皆様のご理解を賜れば幸いです。
『君たちの命は君たちのものであるが、君たちのものではない』。これはこの数年間に中附の全生徒に対して恒常的に発信し続けている私のメッセージです。本校の掲げる自主・自治・自律という精神のもと、君たちには、家庭において、学校において、そして社会において要求される行動をしっかり理解し実践するだけではなく、さらには、そのような行動をリードしていく人間にならなければなりません。是非とも、諸君は、中附生らしく感染予防のために社会において先頭に立ち、積極的な役割を果たしてください。
他面として、君たちは、学ぶべき立場にあることを強く意識する必要があります。規則正しい生活習慣が重要であることは言うまでもありませんが、新たな学校生活のスタート段階で躓くと勉強の土台の形成に失敗し、後の学習が非効率的になるなど成果が上がりにくくなる可能性が高いことを忘れてはなりません。各教科から諸君らに提示された課題をしっかりと計画を立ててこなして学校生活を円滑に気持ちよくすスタートできるように努めてください。我々教員一同もしっかりと諸君の学修をサポートしていくつもりです。
最後になりますが、新入生諸君の全員がご家族と共に健康でかつ充実した1か月を過ごし、晴れて5月には入学式と始業式を笑顔で迎えられるよう、心から祈っています。この度は、ご入学おめでとうございました。